HASEGAWA LETTER 2023 年( No.41 )/ 2023.11

THトピックス

香りからの贈り物“幸せ”を求めて ~香りがもたらす可能性の探求~

長谷川香料(株)取締役兼常務執行役員
総合研究所長 中村哲也

普段はあまり意識してはいませんが、私たちは五感(見る、聞く、香る、味わう、触れる)を通じてさまざまな外界の情報を取り入れて生活しています。
これら五感からの情報により、季節の移り変わりを感じたり、身の回りの危険を回避したり、何かを食する際に食欲をそそられたりなくしたり、生理・心理的に快・不快の感情を引き起こしたりと、私たちの生活には不可欠のものであると思います。
加えて、近年は、五感を意識しうまく利用することによる生活の質(QOL:Quality of life)の向上、さらには「音」「光」「香り」などの五感を刺激する五感ケアによる認知症予防や、感覚 (センサー) に働きかけ、評価や知覚、行動に影響を与えるセンサリーマーケティングなど、五感を利用したユニークな試みがなされています。

2023年のHASEGAWA LETTER onlineでは、私たちのもつ五感から得られる「幸せ」に着目して、各分野の方々の寄稿や当社における取り組みや研究事例を紹介してきました。

この先5年10年と、われわれを取り巻く生活環境は変わっても、豊かで安心できる「幸せ」な日常生活の営みは誰もが望むことであると思います。

当社では五感の中の「香る、味わう」を通じて、社会課題の解決を起点とした顧客のニーズ・潜在的要望に応えるため、「健康志向への対応」「フードテックへの貢献」「生活にうるおいや豊かさを提供」「生活臭の軽減への対応」などの視点で新製品開発・香料の新たな活用方法探索へとつなげ、香りを通じた豊かで健やかな暮らしの実現と、サステナブルな社会の構築への貢献を目指しています。

今後も香りのもつ機能や可能性をさまざまな視点からとらえて、市場の成熟化や多様化、高齢化社会、原料の枯渇などの世界におけるさまざまな課題解決や、豊かな生活に対する持続的貢献に向けて、調香・分析・合成・素材開発に関する各技術を駆使した香料開発、新規香気成分など当社独自の香りの探索と製法の合理化・効率化や、開発された香料・素材の官能評価・生理応答計測による効果の見える化技術に関して情報を発信していきます。

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