代替タンパク源としての
昆虫利用
~サステナブルなおいしさを求めて~

- <3分でわかる解説> 代替タンパク源としての昆虫利用
- 世界的な人口増加の影響と、世界中の人々が豊かになって肉をよく食べるようになったこともあり、近い将来、牛や豚、鶏といった、普段われわれが食べている肉の供給が、人間や動物の需要に追いつかなくなる恐れが出てきている。その問題の解決のためには、肉として食べている家畜をもっと増やすという選択肢もあるが、実はそういった家畜の飼育は、地球環境に悪影響を及ぼすということが知られている。そこで、牛や豚、鶏の肉の代わりとしてコオロギなどの昆虫が注目されている。日本では昆虫食というと一般的ではないが、世界では当たり前のように食べられている国もあり、実は1900種類もの昆虫が食用としても扱われている。昆虫の飼育は牛などに比べ環境への負荷が少なく、現在では手軽にたくさん育てる方法が研究されている。特にコオロギは育てやすさと食べられるところも多くおいしいということから、コオロギ、コオロギパウダーを使った製品も多数見られるようになった。現在は、安くておいしい昆虫食は確立されていないが、今後は日本でも当たり前に食卓に並ぶかもしれない。長谷川香料では、においを利用しておいしい昆虫が育てられないか? においでおいしい昆虫食をつくれないか? といった研究も行っている。地球環境を大切に思いながら、新しいおいしさの開発に「香料」で挑んでいる。