香りの可能性
―空間における抗菌作用
~総菌回収法の紹介~
- < 3分でわかる解説 >
香りの可能性
―空間における抗菌作用 - 長いコロナ禍を経て、より快適な空間や住環境を求めて注目されるようになった「空間における抗菌性や抗ウイルス性」。空間抗菌性を謳った数々の製品を見かけるようになったが、実はその評価方法に公定法はなく、周知の方法はいずれも非常にあいまいで定性的であるという問題を抱えている。この問題を解決すべく、当社においても香料の空間抗菌性評価系について試行錯誤した結果、「総菌回収法」の開発に至ったので紹介する(2024年5月時点、特許出願中)。
この方法は、空間における抗菌性を定量的に評価できることから、これまでの見た目での評価では「同等」と判定されていた結果であっても、比較評価が可能となった。これにより当社の空間抗菌性の研究は加速し、説得力のあるデータとともに、空間抗菌性のある調合香料をスピーディーに顧客に届けられるようになった。今後も香料の研究を通じてよりよい社会の実現に貢献していきたい。